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冤罪事件データベース
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事件名 志布志事件 状態 確定無罪
事件名(よみ) しぶしじけん 事件発生日 2003/2/8
罪名 公職選挙法違反
事件地都道府県 鹿児島県 事件地名 志布志市
事件概要
 2003年4月13日,被告人は,鹿児島県議会議員選挙(統一地方選挙)の曽於郡(現在の志布志市)選挙区で当選した。
 ところが,その翌日の14日から,被告人陣営の運動員と支援者に対し,両者間において,缶ビールや焼酎,現金の授受等があったとの容疑がかけられて,任意の取調べが開始され,中には逮捕・勾留までされる者も出てきた。そして,同年6月4日,被告人とその妻は,公職選挙法違反の疑いで逮捕された。
 被告人と妻は当初から犯行を否認していたが,結局,2人は贈賄側として,また,収賄側として住民11人が起訴されてしまった。

 公判では,取調べで自白してしまった6人を含め,全員が犯行を否認した。物証はなく被告人らの供述調書が唯一の証拠であったため,その信用性の有無が争点となった。
 鹿児島地裁は,4回行われたとされる会合のうちの2回について日時の特定がされておらず,日時が特定されている2回については被告人にアリバイが認められること,小規模な集落で現金を供与することが本当に得票と結び付くものか疑わしいことを理由として,被告人たち全員に対して無罪判決を言い渡した。
 この判決に対し,検察は控訴しなかった。

 「踏み字」などの脅迫を用いた取調べや,「認めれば逮捕しない」などの嘘偽りを用いた取調べによって,嘘の供述・自白が得られてしまう恐ろしさ,小さな集落で「村八分」を恐れる心理から嘘の供述・自白をしてしまう人間心理の複雑さ,そして現代においても行われている威圧的・脅迫的な捜査手法の問題など,冤罪が引き起こされる要因の数々を学び,冤罪が決して過去のものでないことを再認識させられる事件である。
判決日
2007/2/23
判決裁判所
鹿児島地方裁判所
書誌
判例タイムズ1313号285号
1審
無罪
2審
検察側が控訴を断念。
最高裁
差戻し等
再審
自白/否認
備考
【事件関連書籍】
・朝日新聞「志布志事件」取材班『虚罪−ドキュメント志布志事件』(岩波書店,2009年)
・朝日新聞社鹿児島総局『「冤罪」を追え−志布志事件との1000日』(朝日新聞出版,2008年)。

【ドキュメンタリーDVD】
・日本弁護士連合会企画・作製『作られる自白−志布志の悲劇−』(新日本映画社,2008年)
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