昨年菊池事件の再審請求の要請を検事総長あてに行いました。検察庁は「真摯に検討したい」とのこと。第2次無らい県運動渦巻く中、ハンセン病に対する誤った社会認識が刑事司法をも呑みこんで、犯人とされた彼への予断が先行し、矛盾に満ちた客観証拠のうわべだけを糊塗して死刑を宣告した非公開裁判。検察庁がその本質に迫り自ら暴くことを期待します。この要請活動を支援する目的で「新・あつい壁」を福岡で上映するための準備会を行いました。この映画の評価については良いも悪いも多様な意見があります。制作の段階から意見がだされ、改稿をくり返しもしました。訴訟にもなりました。日本の刑事司法制度への批判が薄く事件の冤罪性への踏込が弱い。そう言った意見にもっともだと思うところもあります。今回は冤罪菊池事件の死刑執行後再審を支援するための試みとして取り上げます。映画の評価も合わせて、菊池事件と日本の刑事司法そして死刑制度について、皆さんと考えたいと思います。上映予定日は死刑執行日である9月14日を見込んでいます。
(2013/4/6) |